2011年12月

八溝山地を蛇行して抜ける那珂川。 この那珂川の河岸段丘上に河井地区はあります。 ここでは毎年9月に「河井のささら獅子舞」が行われていて、 午前は地区の鎮守である河井八幡宮に奉納され、午後は長寿寺の 前庭で披露されています。 河井八幡宮は小高い山の頂にあり、車一台が通るのもやっと、という様な 林道を上っていきます。 神社の境内へ続く長い石段の下では、獅子舞の準備が進められていました。 「河井のささら獅子舞」の舞い手は全員子供たち。 5歳から小学校高学年までの13名が夏休みの合間をぬって、 練習を重ねてきました。 笛の音とともに石段を上ってくる子供たち。 舞いが始まると、40分以上ほとんど休むことなく舞い続けます。 9月も半ばとは言え、まだまだ残暑の厳しいこの季節。 大人でも音を上げてしまうこの暑さの中で 舞いを舞う子供たちの精神力にはただただ脱帽です。 bd45989e.jpg
大人たちは舞っている子供たちに飲み物を提供したり、ほどけた草鞋の 紐を結んだりと獅子舞が滞りなく進行するようにサポートしていきます。 この地区の全世帯が「ささら獅子舞保存会」の会員として、舞の指導や 衣装の管理、お囃子の演奏などの役割を担っているのだそうです。 665b2e49.jpg
午後の長寿寺での披露には地区のお年寄りの方も招かれ、 神社とはまた違った賑わいを見せていました。 中には子供の頃に自分も獅子舞に参加したんだよ、と言う方もいらっしゃいました。   長寿寺は源義家が奥州征伐の折に都から伴ってきたという長寿姫ゆかりの寺。 この寺で亡くなった姫の霊を慰め、五穀豊穣を祈るために 獅子舞が行われる様になったと伝えられています。 炎天下の前庭で、約45分間。 踊りきった子供たちへ、観客から惜しみない拍手が送られていました。 今年、自分のお子さんが5歳の男の子が舞う「フクベ」になったというお母さんは 「暑い中を1日2回も舞うのを見て、子供の成長をとても感じた。子供のお父さんも 同じフクベを舞った経験があるので、親子で舞えたことがとても嬉しいです。」と 話して下さいました。 地域ぐるみで行事を支え、世代を越えた絆がこうした伝統を守ってくのを 改めて感じた1日でした。 この記事の内容は2011年10月3日に放送終了しましたが、 栃木県のホームページでお聴きいただくことができます。 茂木町河井のページはこちら ラジオのアイコンがありますのでクリックしてお聴きください。 番組では、皆様からの感想をお待ちしております。 おハガキの場合は〒320-8601 栃木放送「とちぎのふるさと田園風景百選」宛 FAXは028-643-3311 メールはdenen@crt-radio.co.jpまでどうぞ! 「とちぎのふるさと田園風景百選」は栃木県のホームページでもご覧頂けます。

大田原市福原。 この地には那須与一と那須一族の菩提寺である玄性寺があります。 那須与一といえば、「平家物語」や「源平盛衰記」などで知られる弓の名手。 屋島の戦いで、平家方の軍船に掲げられた扇の的を射落とし、 軍功を挙げた話を知る人も多いことでしょう。 その与一の命日に近い9月の日曜日に、玄性寺では墓前供養と弓道大会が 行われています。 玄性寺の境内の一角では、餅をつく杵の音とともに軽快な唄が聞こえてきます。 「福原の餅つき唄」です。 bc1c241b.jpg
この餅つき唄は、与一とその兄十郎が平家討伐に発つ際、土地の人びとが 激励と出陣を祝って捧げられたと伝えられています。 五七五の歌詞に合わせて9人が一斉に餅をつくので、出来上がりの早い事! 弓道大会の参加者の中には、この餅つき唄が楽しみで毎年来ているという 人もいるほどです。ついたお餅は与一の墓前に供えられ、来場者にもふるまわれます。 歴史上では謎が多く、その出自すらもはっきりしないとされる那須与一。 しかし、この福原地区の皆さんは、自分達の住む土地に 歴史の一コマに名を残す人物にまつわる逸話や行事があることを とても誇りに思っている様です。与一は地元の「ヒーロー」なんですね。 地域のお祝い事や行事にしばしば登場すると言う餅つき唄。 命日供養をこんな華やいだ形で行うとは、何とも粋ではありませんか! ccbc90e1.jpg
この記事の内容は2011年9月21日に放送終了しましたが、 栃木県のホームページでお聴きいただくことができます。 大田原市福原のページはこちら。 ラジオのアイコンがありますのでクリックしてお聴きください。 番組では、皆様からの感想をお待ちしております。 おハガキの場合は〒320-8601 栃木放送「とちぎのふるさと田園風景百選」宛 FAXは028-643-3311 メールはdenen@crt-radio.co.jpまでどうぞ! 「とちぎのふるさと田園風景百選」は 栃木県のホームページでお聴きいただくことができます。

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暑い日射しの中、たわわに実る梨が季節の香りを運びます。 道の両側に梨園が広がる稲毛田は、明治時代初期から 梨の栽培が始まった地域です。 日中と夜の寒暖差が大きく、水はけのよい土質が 梨やぶどうの栽培に適していたことは 今の豊かな景色が物語っています。 梨農家の田口さんを訪ねたのは7月の上旬のこと。 ハウス栽培の梨が出荷を迎えるころでした。 ここ稲毛田は、今年3月に見舞われた震災の被害がとても大きい地域で、 伺った当時もまだ被害の爪痕も生々しい状況でした。 田口さんのお宅でも、塀や住まいの一部が破損するなどの被害があったそうですが なによりご苦労されたのは、停電による影響でした。 春は受粉の季節です。その時期に暖房が使えないと 寒さで木がやられてしまいます。 人間が種をまき、管理しながらも、 自然の営みにお伺いをたてながら 実りを頂くのが、土と暮らすということ。 農家の皆さんを訪ねると、それは当たり前なのだという心構えが 私たちにも伝わってきます。 この記事の内容は2011年7月30日に放送終了しましたが、 栃木県のホームページでお聴きいただくことができます。 芳賀町 稲毛田のページはこちら。 ラジオのアイコンがありますのでクリックしてお聴きください。 番組では、皆様からの感想をお待ちしております。 おハガキの場合は〒320-8601 栃木放送「とちぎのふるさと田園風景百選」宛 FAXは028-643-3311 メールはdenen@crt-radio.co.jpまでどうぞ! 「とちぎのふるさと田園風景百選」は 栃木県のホームページでもご覧頂けます。

益子町の市街地から南に向かうと、 山あいの、緑豊かな里山へと入っていきます。 大郷戸地区は、山あいの丘陵地に水田や果樹園などの 耕作地が広がる地域。その中で、黄緑色の大きな葉をつけた 植物が目に留まります。 益子では、その昔、栃木県東部で盛んに栽培されていた葉タバコが 今でも栽培されています。 今回、取材に伺った上野さんも、代々葉タバコ栽培をされてきた農家のお1人。 葉タバコは人の背丈ほどに成長した頃に、葉の様子を見ながら収穫します。 (葉が余り黄色にならない内に収穫した方が、製品の出来具合が良いそうです。) c20f106c.jpg
今は収穫する機械もあるのだそうですが、上野さんご夫妻は いまだに葉の一枚一枚を手で収穫しています。 収穫後は葉を乾燥・熟成させる作業があります。 ご自宅の敷地内には大型の乾燥機が幾つもあり、フル稼働中でした。 葉を並べて乾燥機に入れる作業もすべて手で行うのですが、 ご夫婦は息の合ったコンビネーションで手際よく作業を進めていきます。 464c05f0.jpg
…ここで取材班も作業を体験させて戴きました。 収穫した葉の束を作業台に置き、乾燥機に入れるハンガーに 葉を均等に並べていくと言う、一見簡単そうに見える作業なのですが、、、 昼間の暑さの厳しい時間を避けて、早朝や夕方に収穫を行うためか 収穫された葉の束はしっとりと湿気を含んでいて相当な重量。 その束を台に上げて、葉を広げるだけでも結構な重労働でした。 年によって栽培環境や収穫時期が変化する農作業。 畑の条件もどれ一つ取っても同じにはならないからこそ、 自分たちが元気で最後まで作業に携われることが大事なんですよ、と 上野さんご夫婦はおっしゃっていました。 この記事の内容は2011年9月12日に放送終了しましたが、 栃木県のホームページでお聴きいただくことができます。 益子町大郷戸のページはこちら。 ラジオのアイコンがありますのでクリックしてお聴きください。 番組では、皆様からの感想をお待ちしております。 おハガキの場合は〒320-8601 栃木放送「とちぎのふるさと田園風景百選」宛 FAXは028-643-3311 メールはdenen@crt-radio.co.jpまでどうぞ! 「とちぎのふるさと田園風景百選」は栃木県のホームページでもご覧頂けます。

東北自動車道の直ぐ西側にある「つがの里」。 里山の自然を生かし四季折々の花が咲くこの場所には、カメラ愛好家を はじめ、花を愛でる人々がしばしば訪れます。 園内の小高い場所にあるふるさとセンターには農村レストラン「桔梗」があり、 地元農家の女性たちが作る手作り豆腐や手打ちうどんを味わうことが出来ます。 ある朝、豆腐を作る処を取材に伺いました。 朝8時。この日の豆腐作りの担当になっている人たちは、すでに忙しそうに作業場を 行き来しています。 3541812a.jpg
機械で豆をすりおろし、製品をパック詰めして直売所などに届けるところまで 全て自分たちの手で行っているんですね。 今では作る日を狙って、わざわざ買いに来るお客様もいるほどです。 桜の時期には赤大豆を使って桜色の、夏の緑が濃い季節には青大豆を 使ってヒスイ色の涼しげな豆腐を、、、と言った期間限定の製品も作っているのだそうです。 都賀はもともと小麦の産地。地元の小麦を使って町おこしを、、、ということがきっかけで 女性たちが所属する「桔梗会」は平成2年に結成されました。 その後、平成5年に農村レストラン「桔梗」がオープン。女性たちが作る食事は 素朴ながらも美味しいと、徐々に評判になっていきました。 お客様に出される食事のソースやドレッシングまで全て手作りという徹底ぶりに、 家族を支えてきた主婦としてのこだわりが感じられます。 そして桔梗会の皆さんはとても明るく、仲が良いんです。 レストランの運営に携わることになった時、皆で考えたのは「お客様に喜んで 戴ける事を、笑顔で精一杯やろう」という事だったそうです。 「嫌なことがあっても、お客様の『美味しかったよ。』という一言にすべて 吹っ飛んでしまう。ここは私たちにとってもサプリメントの様な場所です。」 と話すのは、代表の谷原さん。周りで作業を進める皆さんも「そうだよね~。」と 笑顔でおっしゃっていました。 四季の移り変わりや旬の食べ物を取り入れてメニューを組み、お客様にも 外の景色と合わせて食事を楽しんで欲しいと言う心配り。 ここにはお客様の帰り際に掛ける一言にも、女性らしい優しさがあふれています。 70561764.jpg
この記事の内容は2011年9月24日に放送終了しましたが、 栃木県のホームページでお聴きいただくことができます。 栃木市都賀町臼久保のページはこちら。 ラジオのアイコンがありますのでクリックしてお聴きください。 番組では、皆様からの感想をお待ちしております。 おハガキの場合は〒320-8601 栃木放送「とちぎのふるさと田園風景百選」宛 FAXは028-643-3311 メールはdenen@crt-radio.co.jpまでどうぞ! 「とちぎのふるさと田園風景百選」は栃木県のホームページでもご覧頂けます。

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